電車帰りの本屋でタイトルに惹かれ、後悔に苛まれる。
電車の乗り継ぎの際、ふと立ち寄った本屋。
【十二人の死にたい子どもたち】
平積みされた本書が目に入った。
2019年1月映画化!という帯もあり、少し期待が膨らむ。
電車まで時間が無かったので、この日は2冊購入。
約2500円。手痛い出費。
後悔先に立たず。
数時間かけて読むも、、、
注:若干のネタバレあります。
私は本書を自殺を考える子ども達が、自殺に至る理由や葛藤を書いたもの。そして最後に12人全員自殺 or 数人思い止まる、という結末を思い描いていたのだ。
実際の内容
ミステリー小説。
12人の自殺願望を抱いた子どもが集まる。
↓
謎の13人目が集合場所で死んでいる
(実際には死んでいなかった)
↓
13人目の謎を天才シンジロウが解く。
↓
俺の両親警視庁務めてるから、お前らの悩み相談してやるよ。ハッハッハ!
↓
解散!!
怖っ、
タイトル買い怖っ!!
勿論内容を確認せずに私にも非があるが、ここまで酷かったことは数える程だ。
まず最初に読み始めがダラダラしててつまらない。
12人が集まるまでが書かれてるけど、わかりやすい伏線の為にページ使いすぎてるでしょ。
トリックも予定調和感が半端じゃない。
自殺を考える子どもの心理描写がメインだから仕方ないだろ!とかいう人もいるだろうけど
それならミステリー要素いらなくね?
さらに1人1人が自殺に至るまでの過去もサラっと書かれてる。葛藤なんて垣間見えない。
感情移入もクソもない。
最後に全員一致で自殺中止って、、、
そもそもこれは死にたい子どもたちじゃないと描けないものかな?
私の個人的意見
自殺をする理由は人それぞれ。周りから見れば粗末なもの。
そして自殺をやめさせる為には、他社の理解や些細な出来事でいいのだ。シンジロウのような頼れる人がいれば何かが変わる。
その点は理解できるが、12人集まったんだ。そんな全員が全員思い留まるのは違和感しか覚えない。
タイトルが【十二人の死にたい子どもたち】なんだ。
ミステリーも微妙、メッセージ性も伝わりにくい。何かと中途半端。
また、終盤の反出生主義を掲げるアンリに対する周りからの反応。
マイノリティ、自分に理解できないから否定する感じが嫌悪感を感じた。
ああ、自殺者はこんな風に作られていくのかと考えさせられる。
こんな腑に落ちないラストなら、自殺の原因を作った人間(親やいじめっ子等)を全員で殺しに行くくらいの方が良かった。
よく見られるご都合主義。読者に媚びた小説に感じた。
映画化も納得だ。
こちらは先日マックに行った際の記事。興味を持った方はついでにどうぞ。